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模試作成者が語る愛媛県立高校入試英語~差が付きやすいポイントとは~ 

  • shoohs888
  • 2024年7月4日
  • 読了時間: 4分

はじめに

筆者は、首都圏の大手進学塾で試験問題の作成を行っていました。そこでは、長文に使用する題材となる作品選びから始まり、問題作成、問題や英語として正しいかどうかの検討、平均点調整など、様々な行程を経て一つの問題が作られます。今日は、そうやって英語の長文問題が作られる過程や、特に差がつきやすいポイントについて、問題を作る側の目線からお話できればと思います。 

まず差がつきやすいポイントについて。以下の2つが挙げられます。 

① 長文中の単語補充問題(語形変化を含むもの) 

② 長文中の文補充問題 

 

 

①長文中の単語補充問題(語形変化を含むもの)について 

たとえば以下の例題についてみてみましょう。 

例題) 以下の(     )に適する語を以下の語群から選びなさい。ただし、必要に応じて形を変化させること。また、一度使った単語は2回用いることができないものとする。 

(1) I want his father (      ) on time. 

(2) Baseball is a popular sport (     ) in many countries. 

(3) Emily (     ) shopping in Shibuya. 

(4) He enjoyed (     ) a soccer game . 

 

語群: arrive,  go,  play,  watch    

 

解答は以下の通り。 

(1) I want his father to come on time. 

(2) Baseball is a popular sport played in many countries. 

(3) Emily went shopping in Shibuya. 

(4) He enjoyed watching a soccer game on TV. 

 

答えだけ見ればなんてことはない問題なのですが、中学生にとっては超えるべきハードルが2つあるため、決して簡単とは言えない問題です。 

中学生はこの問題を目にした時、(     )に入る語と語形変化を同時に考えようとして手が止まることが多いです。もちろん、こういった形の問題に慣れているなら同時に考えて瞬時に埋めることはできます。しかし、最初のうちはきちんとステップを踏むのが良いでしょう。具体的には、1.入る動詞が何なのか先に考えて埋める。2.動詞を変化させる。 

もし動詞の形を間違えていたとしても、1.が合っているのならまずオッケー!という考えを持つことができればよいと思います。また、2.の語形変化は文法の知識を要するため、教科書レベルの文法をしっかりと押さえておきましょう。愛媛県の入試でも、こういった形の問題はあります。しっかりと対策して臨みましょう。 

 

 

②長文中の文補充問題 

 「長文中の文補充問題」とは、たとえば以下のような問題です。 

例1)次の一文を本文中に補うとすれば、どこに入れるのが適切か。その前の文の最後の単語を答えよ。 

 

例2)本文中の   A      に入る文として最も適切なものをア~エの中から選びなさい。 

 

この問題の考え方を教わっていない中学生は、この問題を「自分が文を当てはめてみて文の意味が通じるかどうか」で考えようとします。しかし、この考え方では限界があります。それはなぜなのかを一緒に見ていきましょう。 

 

試しに、次の2つの文を並べかえてみてください。 

A:僕は数学がきらいだ。

B:昨日は数学の宿題をしなかった。 

 

人によって自然・不自然あると思いますが、上のA、Bはどちらが先でも順番が間違っているとは言えないと思います。そのため、文の並べ替え問題や文補充問題は、「流れが自然」というのは解答の根拠にはなりません。問題を作る人は、必ず正答以外の順番ではおかしいという根拠を持って問題を出すわけですから、出題箇所には必ず何かしらの根拠があるのです。 


どういったことを根拠に問題を解いていけばよいかについては、具体的には「指示語」「接続語」「代名詞」に注目する、ということになるのですが、具体的なやり方については別記事で紹介していきたいと思います。ただ、上記のことについての意識があるだけでも正答率は変わってくると思いますので、今まであまり考えてこなかった中学生は意識を変えてみるとよいかもしれません。 


そもそもそういった問題はどのようにして作られているのか。長文を選んでから問題を作るのではなく、「こういう問題を出したい」というところから題材選びがスタートします。「こういう長文があるからこういう問題を出してみよう」ではなく、初めから問題にするつもりで長文を選ぶ(あるいは長文を作る)のです。それはすなわちどういうことかというと、「すべての設問に作題者の意図がある」ということです。「出題者の意図を読むことが重要」とよく言われますが、これを意識するかどうかで長文問題の得点率は大きく変わってきます。 


ネクサス個別指導学院では…

全国の高校入試問題を分析し、他県と比較した愛媛県立高校入試の特徴を掴んだり類題を見つけたりすることで、より深い実戦対策を可能とします。また夏休み明けの入試対策演習では、上記のものに限らず差がつきやすいポイントに沿った授業で、「長文が得意な人の考え方」を身につけることができます。

媛県松山市の中学生の皆さん、一緒に愛媛県立高校入試を乗り越えて行きましょう!

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